リモートデスクトップ接続のポート番号変更方法とセキュリティー対策

この記事では、リモートデスクトップ接続のポート番号変更方法と、それに伴うセキュリティー対策について説明します。リモートデスクトップ接続は、ネットワークを介してリモートコンピュータにアクセスするための技術ですが、デフォルトのポート番号を使用する場合、セキュリティーのリスクが高まります。したがって、ポート番号を変更することで、ネットワークのセキュリティーを強化することができます。

ポート番号の変更は、レジストリーエディターまたはグループポリシーを使用して行うことができます。ただし、変更には注意が必要です。変更後は、接続のテストを行う必要があります。また、ポート番号の重複を避け、firewallの設定を変更する際にはセキュリティー上のリスクを考慮する必要があります。この記事では、これらの点について詳しく説明します。

📖 目次
  1. リモートデスクトップ接続ポート番号変更の必要性
  2. ポート番号変更方法
  3. レジストリーエディターを使用した変更方法
  4. グループポリシーを使用した変更方法
  5. 変更後のテストと確認
  6. セキュリティー上の考慮とリスク
  7. まとめ
  8. よくある質問
    1. リモートデスクトップ接続のデフォルトポート番号は何ですか?
    2. リモートデスクトップ接続のポート番号を変更する方法は何ですか?
    3. リモートデスクトップ接続のセキュリティー対策には何がありますか?
    4. リモートデスクトップ接続のポート番号を変更しても、セキュリティーが向上するのですか?

リモートデスクトップ接続ポート番号変更の必要性

リモートデスクトップ接続ポート番号変更の必要性は、主にセキュリティー上の理由に基づいています。デフォルトのポート番号である3389は、多くの攻撃者にとってよく知られた番号であり、ブルートフォース攻撃マルウェアの標的となりやすくなります。したがって、ポート番号を変更することで、攻撃者がリモートデスクトップ接続にアクセスすることをより困難にできます。

また、ネットワークのトラフィックを整理するためにもポート番号の変更が必要です。多くの企業では、特定のポート番号を使用するアプリケーションやサービスを制限しています。したがって、リモートデスクトップ接続のポート番号を変更することで、ネットワークのトラフィックをより効果的に管理できます。

さらに、コンプライアンス上の要件もポート番号変更の必要性を高めています。多くの業界では、特定のセキュリティー基準を満たすことが求められており、ポート番号の変更はこれらの基準を満たすための重要なステップです。

ポート番号変更方法

リモートデスクトップ接続のポート番号を変更するには、レジストリーエディターまたはグループポリシーを使用します。レジストリーエディターを使用する場合、まず「regedit」と入力してレジストリーエディターを開きます。次に、「HKEYLOCALMACHINESystemCurrentControlSetControlTerminal ServerWinStationsRDP-TcpLanAdapters」というキーを開きます。このキー内に「PortNumber」というDWORD値があるので、これを変更することでポート番号を変更できます。

一方、グループポリシーを使用する場合、まず「gpedit.msc」と入力してグループポリシーエディターを開きます。次に、「コンピュータの構成」→「管理用テンプレート」→「Windows コンポーネント」→「リモート デスクトップ サービス」→「リモート デスクトップ セッション ホスト」→「セキュリティー」という順に進みます。この中の「リモート デスクトップ接続のポート番号を指定する」というポリシーを有効にして、ポート番号を指定することで変更できます。

ポート番号を変更した後は、必ずテストを行う必要があります。変更したポート番号でリモートデスクトップ接続が正常に機能することを確認することで、変更が成功したことを確認できます。

レジストリーエディターを使用した変更方法

レジストリーエディターを使用してリモートデスクトップ接続のポート番号を変更するには、レジストリーエディターを起動し、HKEYLOCALMACHINESystemCurrentControlSetControlTerminal Server に移動します。ここで、fDenyTSConnections というキーを探し、値が 0 に設定されていることを確認します。次に、HKEYLOCALMACHINESystemCurrentControlSetControlTerminal ServerWinStationsRDP-Tcp に移動し、PortNumber というキーを探します。このキーの値を変更して、新しいポート番号を設定します。

変更後は、レジストリーエディターを閉じ、コンピューターを再起動して変更を適用します。再起動後、リモートデスクトップ接続をテストして、新しいポート番号が正しく機能していることを確認します。なお、ポート番号の変更には、管理者権限が必要です。また、変更を行う前に、現在のポート番号を記録しておくことをお勧めします。

ポート番号の変更は、セキュリティー上の理由やネットワークのトラフィックを整理するためなどに行われます。ただし、変更にはリスクも伴います。新しいポート番号が他のアプリケーションやサービスと重複しないことを確認し、firewall の設定を変更する際にはセキュリティー上のリスクを考慮する必要があります。

グループポリシーを使用した変更方法

グループポリシーを使用してリモートデスクトップ接続のポート番号を変更するには、グループポリシーエディターを使用します。まず、gpedit.mscを実行してグループポリシーエディターを開きます。次に、コンピューターの構成 > 管理用テンプレート > Windows コンポーネント > リモート デスクトップ サービス > リモート デスクトップ セッション ホスト > セキュリティと進みます。

ここで、「リモート デスクトップ接続のポート番号を指定する」という設定を探します。この設定を有効にし、ポート番号を指定します。変更を適用するには、OKをクリックします。変更後は、gpupdate /forceコマンドを実行してグループポリシーを更新する必要があります。

グループポリシーを使用してポート番号を変更する場合、ドメイン全体に適用されるため、変更の影響を慎重に検討する必要があります。また、firewallの設定も変更する必要があるため、セキュリティー上のリスクを考慮する必要があります。

変更後のテストと確認

リモートデスクトップ接続のポート番号を変更した後、接続が正常に機能することを確認するために、テストを行う必要があります。変更したポート番号を使用してリモートデスクトップ接続を試み、接続が成功することを確認します。

テストには、リモートデスクトップクライアントを使用して、変更したポート番号を指定して接続を試みます。接続が成功した場合、変更が正常に完了したことを意味します。ただし、接続が失敗した場合、エラーメッセージを確認して、問題の原因を特定する必要があります。

テストが完了したら、firewallの設定を確認して、変更したポート番号が許可されていることを確認します。firewallの設定が不正解な場合、接続がブロックされる可能性があります。また、ネットワークのセキュリティーを考慮して、ポート番号の変更がネットワークのセキュリティーに影響を与えないことを確認する必要があります。

セキュリティー上の考慮とリスク

リモートデスクトップ接続のポート番号を変更する際には、セキュリティー上のリスクを考慮する必要があります。ポート番号の変更は、ブルートフォース攻撃ポートスキャンなどの攻撃を防ぐために行われますが、変更後に新しいポート番号が漏洩すると、攻撃者が新しいポート番号を使用して攻撃を再開する可能性があります。

また、ポート番号の変更は、ファイアウォールの設定を変更する必要があります。ファイアウォールの設定を変更する際には、セキュリティー上のリスクを考慮し、必要なポート番号のみを許可する必要があります。不要なポート番号を許可すると、攻撃者がそのポート番号を使用して攻撃を実行する可能性があります。

さらに、ポート番号の変更は、ネットワークのトラフィックを整理するために行われますが、変更後にネットワークのトラフィックが増加する可能性があります。ネットワークのトラフィックが増加すると、ネットワークのパフォーマンスが低下する可能性があります。したがって、ポート番号の変更を行う際には、ネットワークのトラフィックを監視し、必要な対策を講じる必要があります。

まとめ

リモートデスクトップ接続のポート番号変更は、セキュリティー上の理由やネットワークのトラフィックを整理するためなどに行われます。デフォルトのポート番号3389は、ハッキングの対象となりやすいため、変更することが推奨されます。ただし、変更には、レジストリーエディターまたはグループポリシーを使用する必要があります。

ポート番号の変更後は、テストを行う必要があります。変更したポート番号で接続できることを確認し、問題がないことを確認する必要があります。また、ポート番号の重複を避ける必要があります。重複したポート番号は、接続の問題を引き起こす可能性があります。

さらに、firewallの設定を変更する際には、セキュリティー上のリスクを考慮する必要があります。firewallの設定を変更すると、脆弱性が生じる可能性があります。したがって、firewallの設定を変更する際には、十分な注意を払う必要があります。

よくある質問

リモートデスクトップ接続のデフォルトポート番号は何ですか?

リモートデスクトップ接続のデフォルトポート番号は 3389 です。このポート番号は、リモートデスクトップ接続を使用する際に、クライアントがサーバーに接続するために使用されます。ただし、このポート番号は変更することができます。変更することで、セキュリティーを向上させることができます。変更方法については、以下の質問を参照してください。

リモートデスクトップ接続のポート番号を変更する方法は何ですか?

リモートデスクトップ接続のポート番号を変更するには、レジストリエディターを使用する必要があります。まず、regedit を実行してレジストリエディターを開きます。次に、HKEYLOCALMACHINESystemCurrentControlSetControlTerminal Server に移動します。ここで、fDenyTSConnections というキーを見つけて、値を 0 に変更します。次に、HKEYLOCALMACHINESystemCurrentControlSetControlTerminal ServerWinStationsRDP-Tcp に移動します。ここで、PortNumber というキーを見つけて、値を変更したいポート番号に変更します。最後に、システムを再起動して変更を反映させます。

リモートデスクトップ接続のセキュリティー対策には何がありますか?

リモートデスクトップ接続のセキュリティー対策には、暗号化認証アクセス制限 などがあります。暗号化では、データを暗号化して送信することで、データの盗聴を防止します。認証では、ユーザーが正しいユーザーであることを確認することで、不正アクセスを防止します。アクセス制限では、特定のユーザーまたはグループのみにアクセスを許可することで、不正アクセスを防止します。また、ファイアウォール を使用して、不要なポートを閉じることも重要です。

リモートデスクトップ接続のポート番号を変更しても、セキュリティーが向上するのですか?

リモートデスクトップ接続のポート番号を変更しても、セキュリティーが向上するとは限りません。ポート番号を変更することで、攻撃者がデフォルトポート番号を使用して攻撃することを防止できますが、攻撃者がポート番号をスキャンして攻撃することは依然として可能です。したがって、ポート番号の変更は、他のセキュリティー対策と組み合わせて実施する必要があります。

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